it all comes,letting me down

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side N 放課後の校門、クラスも学年も違うからいつも待ち合わせする場所。 ブルーのリボンを揺らして彼女は来た。 「ゆーいち!」 「たっちゃん、遅かったね。掃除?」 「う、うん」 膝に手を当て彼女はハァハァと息を整える。 「先週も掃除じゃなかった?」 「今日は友達が急いでバイト行かなきゃいけないって言ってたから代わってあげた」 「そうなんだ、たっちゃん優しいね」 彼女の髪の毛に手を伸ばして髪を耳にかけて、露わになった耳に軽く唇を寄せた。 「ゆぅ…」 「帰ろっか?」 「うん」 手を繋いで学校を出る。 黄色は1年、ブルーは2年、赤は3年生とリボンとネクタイの色で学年がわかるようになってる私立の名門校。 俺がこんないいとこに通えるなんて…夢みたいだ。 しかも、隣には小さい頃から好きだったたっちゃんがいる。 たっちゃんと俺は幼なじみ。 「ゆーいち、最近調子どう?」 「大丈夫だよ」 「昨日病院行ったんだよね?何も言われなかった?」 「うん、何も言われなかった」 「そっか」 俺は心臓に大きな病気を抱えている、生まれつきの持病。 家は金持ちでも貧乏でもない、父さんはサラリーマン、母さんは主婦で普通だったら何も苦労しないんだろうけど…俺の病気の治療費が高くて家計はギリギリらしい。 だから、私立なんて諦めてたのに…特待生になれたから通えてる。 授業料免除はかなり嬉しい。 「じゃあ、またね?」 「たっちゃん、ごめんね…いつも送れなくて」 「またそれー?いいよ、別に」 「だって、普通は男が女を家まで送るじゃん」 俺はいつ発作が起こるかわからない。 だから、たっちゃんは俺を1人にさせないように家まで送ってくれる。 たっちゃんの家から俺の家まで10分もかからないのに、その10分も心配らしい。 俺って愛されてる…けど、男としてはやっぱり悔しい。 「ぐふっ」 「たっちゃん?」 「たつはね、"普通のゆーいち"なんか嫌なの、たつは"今のゆーいち"が好きなの、おっけー?」 「…たっちゃん、」 ぎゅっと彼女を抱きしめた。 細い体、病弱な俺でも包み込める。 「ゆーいち、苦し」 「ごめん、また明日ね?」 「朝迎えに来るから!」 手を振りながら後ろ向きで歩いてく彼女は危なっかしい。 何もない所で転ぶような子だから心配。 さっき抱きしめたとき、微かにタバコの匂いがしたのは、なんでだろ? .
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