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ある休みの日。
昼ごはんを食べて満足な俺はこたつでゴロゴロしていた。
仕事のある日は朝から夜までバタバタするのに、休みの日ってなんでこんなに暇なんだろう。
不思議だ。
昼ごはんの後片付けをしてる恋人が終わったぁと呟きながら、こたつに入ってきた。
狭くなった、俺のスペース。
むっと膨れてそいつを睨みつけると…
「なに?誘ってんの?」
「はあぁ!?」
意味がわからない、睨んでんだよバカ!
テレビを付けてチャンネルをころころ変えてみる…おもしろくない。
「なかまる、ひまー」
「えー、じゃあ出掛ける?」
今日は良い天気だ。
窓から太陽の光が差し込んで暖かい。
けど、実際外に出たら絶対寒い。
外出るのは、
「いや」
「んー、寒いもんね」
「なんか面白いことして」
俺の無茶振りに中丸は、ん~と真剣に考え出した。
いつもなら、軽く流されるだけなのに…今日のこいつ変。
「あのさ、俺…上田にお願いがあるんだよね」
「えっちはいやだよ?」
「そんなんじゃねーよ」
「ふーん?じゃあ、なに?優しい上田君が願いを叶えてあげよう」
確かに、一瞬だけ…中丸の口角が上がった。
ちょっと待っててと言われ、中丸は寝室に入ってった。
置いてかれたー。
ゴロゴロしながら、こたつ…もう片付けるのかな、なんて呑気に考えてた俺。
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