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「ああ!?言いがかりつけてんじゃねぇよ!ヤられてぇっていうなら、殺ってもいいんだぜ!」
1人がガン飛ばしていきり立つ。人数は5人。そこそこだろう。
タケルは、来いよ。とでもいうように、鼻をならした。
「ヤロォ!」
ヒップホップ系ファッションに身を包んだタケルと同じ年くらいの5人が数を恃みに一斉に仕掛けてくる。
両側から拳を腹に叩き込もうとしてきた2人より早く、両手で2人の腹に拳を叩き込む。胃液を吐いて、悶絶した。
背後から背中を狙って殴りかかろうとしてきた2人の脛を振り向きざま、蹴りつける。右の奴は、脛を押さえて屈みこんだが、左の奴は、蹴りの当たりが弱かったらしい。平気な顔をしている。すぐに腹めがけて蹴りを喰らわせると、今度は胃液を吐いて倒れた。
そこへ、真正面から5人目が踊りかかってくる。飛び上がって頭を狙ってくるのを、僅かに右へ反らして、5人目の顔面に拳を叩き込んだ。鼻血が吹き上がる。
そこそこにケンカ慣れしていた5人だっただろうが、相手が悪かった。
タケルに絡まれたのが運の尽きと思うしかない。
軽く手を叩いて、肩の埃を落とす仕草をしながら、チラリともう一度奴を見た。
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