積死 -tsumiSHI-

rebirth ～幻影～

『何か書いてあるな。』

落とした拍子にページが捲れたのか、本は最後のページを開いた状態で横たわっていた。

腰を屈めて拾い上げる。

『そういえば積死の箇所以外は一切読んでいなかったな。こういう本の最後には大抵…。』

目を通し始めた俺は、そこまで言うと急に黙り込んでしまった。

…え？

予想通り、そこにはこの本の情報が記載されていた。

最初にタイトルと著者。

続けて発行者、印刷会社、製本会社、出版社の名称。

構成自体は見慣れた形式のものだった。