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…ふぅ。
深く溜め息をつくと、俺はベッドに腰を掛けた。
考えれば考えるほど、頭が割れるほどの痛みに襲われる。
窓の外に広がる一面のイルミネーションすら、今の俺には苛立ちの原因にしかならなかった。
『…これ以上はもう何も考えたくない。』
ぼんやりとした意識の中、今にも泣き出しそうな声で呟く。
無意識に口から出た言葉だったが、それは本心だった。
『俺が生きていようが死んでいようが、今この場所にこうして存在している。今更この本の謎を調べてみても、何かが変わるわけじゃないんだ。余計なことに気を取られる必要はないさ。』
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