epilogue ~永遠~

14/55
前へ
/654ページ
次へ
青年が戻ってきたわけではないことは、もはや間違いなかった。 しかし、必死の形相で顔を左右に振るが、それでも視界には何も映らない。 『何処だ?何処にいるんだ?』 恐怖に耐えきれず、思わず声を荒げる。 その瞬間、男の頭上から物音が聞こえてきた。 …。 …ぬちゃ。 鼓膜を突き抜けて、脳に直接響くようなねっとりとした音。 何かの存在を決定的にする破滅の音。 『…ふぅ…ふぅ。』
/654ページ

最初のコメントを投稿しよう!

761人が本棚に入れています
本棚に追加