epilogue ~永遠~

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記憶の中の光景に見入っていた男は、瞬時に意識を現実世界に引き戻された。 ガリガリガリ。 『ひっ。』 音は一向に鳴り止まない。 それどころか、更に大きくなっていた。 『来るな…来ないでくれ。』 男は布団によって作られた小さな暗闇の中で、ギュッと目を瞑り、両手で耳を塞ぐ。 まるで嵐が過ぎ去るのを待つかのように。 しかし…。 嵐は過ぎなかった。
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