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満面の笑みというものを体現するとしたら、こういう表情なのだろうか。
彼は嬉しそうに彼女を見つめ、身体を揺らしていた。
…彼の行動は止まらない。
続けて、裂けそうなほどに広がった口を更に広げ、彼はその口を彼女の首に近付けた。
『な、何をする気だ?馬鹿なことはやめろ!』
ようやく言葉を取り戻した山之内だったが、その願いは陽助には届かなかった。
ズブッ。
彼の獣のように鋭い歯が、紗香の首に突き刺さった。
ビチャ…クチュッ…ジュルッ。
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