第一章:凍結と迷走

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「まぁね。でも、大した事件じゃなかったから。あの程度の事件、珍しくもなんともないよ」 事実、もう犯人のことなどあまり覚えていない。事件なんて、解決してしまった時点で興味はなくなってしまう。考えるのは、次に起きる事件のこと。どんな犯人が現れ、そしてどこまで被害を抑えることができるのか。 それ以外のことなんて、どうでもいい。犯人の動機や、ハイエナのようなマスコミたちによって流される情報、それを見て好き勝手に騒ぐ視聴者。 これらには、わたしは関心がもてない。 「はぁ~。できる人間は言うことが違うねぇ。私なんか、今だに失敗ばっかりして文句言われてるってゆーのに」
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