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母上wwwwwwww明らかにフラグの意味を知ってるっていうwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
あ、どうも。針魚と言います。名前は綾鷹です。
十七歳なんで、お茶よりは僕の方が先輩です。
良く良く考えたら俺の名前パネェwwwwwwwwwww
名字が『ハリウオ』なんだぜ? もう訳分かんねえよ。
「事情があり旅に出なければならないのだが、母上殿に許可を頂きたく参った」
「現代社会で旅なんてできる訳ないじゃない?」
「現代社会じゃなくて魔法の世界なんで大丈夫です」
「はぁ?」
正直に言ったせいで冷たい視線が肌に突き刺さって痛い。
「じ、じゃあ!」
「え、ちょっと待ちなさいよ!」
顔が熱くなる感覚に耐え切れず、俺は足早に家を出た。
母さんの発言がツンデレのテンプレっていうね。誰にも需要ないけど。
「とーもだっちひゃっくにん、でっきるーかなー」
歌いながら、自販機の綾鷹ボタンを押す。歩き続けて、何だかんだで家を出てから三十分が経とうとしていた。
「ん?」
足音が聞こえたので横を向いてみると、白い衣服に身を包んだ、恰幅の良い男性がゆっくりとこっちに向かって歩いてきていた。
俺はその人物に見覚えがあったので、買ったばかりの綾鷹を頭上で振って気付かせようとする。
「おや、君は確か……針魚君……だったかな?」
「そうですともさ!」
「えらくテンションが高いねえ。……もしかして、逃げてきたのかい?」
ニヤニヤと厭らしい笑みを浮かべて、楽しそうに問い掛けてくる医者。心を傷付けるなんて、医者のやることじゃない。
というか、何故バレた……ッ!
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