母親「生存フラグ? 何よそれ、おいしいの?」

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「いいから、とっとと異世界とやらに連れてって下さい。薬の効果も、いつまで保つか分からないんでしょ?」  俺は逸る気持ちを抑えるように、薬を引き合いに出して早く異世界とやらに連れて行ってもらおうとする。正直、楽しみで堪らんっすwwwwwwwwwwwwwww  医者は「ああ、そうだったね」と思い出したように手をぽんと叩いて、わざとらしく爽やかに笑った。 「一瞬で済むし痛くないから、そうツンツンしないでくれるかな」  『痛くないから』……!? こいつ、そっち側の人間だったのか……!  何とかしないと掘られる! きっと交換条件とか出してくる気だ! 「ほら、そう警戒せずに肩の力を抜いて」  やっぱりな! 俺を騙して掘る気だったんだ! 「精神面をしっかりしておかないと、魔法を喰らった時に耐えれないよ?」 「さいですか……」  本当に真剣な顔になってマジなトーンで忠告してきたので、俺も少し反省して返した。ほらそこ、反省してアレなのかよとか言わない。 「じゃあ目を閉じててね? いくよ、スリー、ツー、ワン」
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