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「新入生、入場」
アルトの声が響いたと同時に、聞いたことがあるような、ないような、そんな曲が流れた。
キョロキョロと挙動不審に周りを見ていると、前の人の姿が遠くに行き、私も慌てて前の人を追った。
私――平田乃亜は、今日、高校デビューを果たした。
つまり、今日は高校の入学式なのだ。
小走りで前の人に追いつき、少しだけゆっくり歩く。
この歩みを進める度に、胸がどきどきと高鳴っていく…。
そして私はまた、一歩を踏み出した。
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