私だけの執事様。

入学式

それからどんどん色んな人が入ってきた。

やがてあらかじめ用意されていた椅子の前に、すべての人が立った。

すると、さっき聞いたアルト声が響く。

「新入生、着席」

がたがたと音をたてみんなが座る。

それから数分たつと、眼鏡をかけた中年の先生――多分校長先生だろう――が前に立った。

「気をつけ、礼」

このアルト声は多分教頭先生だろう、なんて思いながら礼をする。

中年の先生も礼をし、口を開く。

「新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます…」

なんてお決まりの言葉を合図に、中年の先生の話が始まった。