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ボールの弾む音と、バッシュの摩擦音、そして――
「全員、アップしといてね」
凌の声。
相手チームも同様にアップをはじめ少しずつ館内の温度が上昇するのを肌で感じる。
なのに美穂の身体は震えだしそうで両手をギュッと握った。
ピッピ――――ッ
と響き渡る奇声にも似たホイッスルに館内は緊張感と静けさを取り戻す。
ボールが宙を舞った瞬間、時計は時を刻み始める。
そのボールは弾かれて――
決勝戦が始まった。
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