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「スクリーン宜しく」
凌は他のメンバーにも目配せし、時計をチラッと確認した。
前半戦は後２０秒。
観客の期待通り力任せにゴールを通過させられたボールは勢いよく床に跳ね返りコータの手に。
「コータ！」
琢磨の声にすぐさまパス、琢磨の手からも床にバウンドすることなく味方に回されていくボール、最後は勿論――。
「鳴海！！」
わずかにマークを外しボールを受け取ると、更に寄ってくるガードを巻くように琢磨の前をドリブルで抜ける。
ガードは琢磨に遮られ、フリーになった凌はボールを持ったまま右足で大きく
踏み切った。
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