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彼は優しくニコリと笑って、長く綺麗な指を美穂に伸ばす。
その指は美穂の顎を捉え上を向かせた。
見えるのは彼の綺麗な顔だけ。
それが視界いっぱいに見えると今度はぼやけて……。
チュッ
そんな音に美穂は瞬きもできなくて目を見開いたまま。
「驚いた顔も可愛いね」
そう言えば、彼またクスリと笑う。
今、何された？
美穂の頭は完全フリーズ。
綺麗な顔が近づいてきて、唇がチュッて音たてて……。
今のって――っ
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