もっと・君に伝えて・・・<キスよりもっと>

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「・・・・・・あの、先輩」 「なに?」 一緒に帰るのが当たり前のように、美穂の隣には凌がいる。 7時と言ってもまだ明るい。 「一人で大丈夫なんですけど」 「女の子一人なんて危ないと思わない?」 「や、まだこんなに明るいですから」 「日中だって変質者は出ると思うけど?」 いや、まぁ、それはそうなんだけど・・・・・。 「先輩、疲れてないんですか?」 アレだけハードな練習なのに。 しかもその中心にいる彼の運動量はハンパ無い。 自分の練習に部員たちの指導まで。 本来なら顧問のやることまですべて彼がこなす。 マネージャー的なものはほとんどが手塚の仕事だけど。 「疲れてるよ」 「だ、だったら!」 駅とは真反対の美穂の家。 完全に遠回りをしないといけないわけで―― 「だから、充電していい?」 「えっ?」 .
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