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隣を見上げたときには、もう抱きしめられた状況で。
「ちょ、先輩?!」
「大丈夫、誰もいないよ」
「そ、そーゆー問題じゃ」
「ねぇ、キス、してもいい?」
「はっ?!ダ、ダメ――」
『ダメです』と言おうとした唇はすべて言い終える前に塞がれて――
熱くて甘いキスに閉じてしまいそうな瞼。
だけどっ!
「んっ!先輩っ!!」
「ちゃんと、許可は得たつもりだけど?」
「してませんってば!」
「嫌なの?」
「い、嫌とか、そーゆー問題じゃ」
「誰もいないのも確認したけど?」
無駄に爽やか過ぎる笑顔が夕日を浴びて爽やかさ倍増。
だからって、どこでもキスをしていいわけじゃなくて。
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