もっと・君に伝えて・・・<キスよりもっと>

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昼休憩。 「今日はお弁当?」 真由美の声に「うん、でも・・・・・・」と答えて、お弁当の入ったバッグを眺める。 作ってはきたけど、どうすれば―― 「真咲さん」 「ひゃっ!」 この声で名前を呼ばれるだけで心臓の鼓動が乱れてしまう。 「迎えに来たよ」 「こ、来なくてもいいですってば!」 「どうして?今日は朝、約束もしてなかったし――」 「も、もういいです!行きましょう!!」 教室中の視線が痛くて、美穂はバッグを握り締めて、反対のでは凌の腕を掴んで教室を出て行った。 「まだ、付き合ってるんだ」 「あの噂って本当かな?」 「え?なに、噂って!」 「ほら、もう親公認の仲とかって・・・・・・」 そんな声も全部無視して。 .
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