もっと・君に伝えて・・・<キスよりもっと>

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「明日から沖縄だね」 今年のインハイは沖縄だから、胸に縋ったまま「そうですね」と答える。 「水着はビキニだよね?」 「はい?」 抱きしめられたまま、見上げればその台詞に似合わない爽やかな笑顔。 「出来れば白とかリクエストしてもいい?」 「・・・・・・インハイですよ?」 「うん、黒も捨て難いけどやっぱり綺麗な海には白が」 「インターハイですってば!」 「そうだね、充電できるのも今日で最後か」 「はい?」 「もう少し、充電してい?」 「なっ、んっ!!」 右手は腰に回されて、左手は髪をかきあげるように後頭部を強く掴んで。 押し付けられるキスに息だって出来ない。 開放されない唇。 強く抱きしめる腕。 抵抗しようにも、力はどんどん抜けていって、 まるで本当に力を吸い取られてるみたい・・・・・・。 .
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