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夕食はホテルのレストランで。
「琢磨、セロリも食べないと」
「・・・・・・るさい。人間得手不得手ってもんがあんだよ」
「たしか、パセリも嫌いだよね」
「・・・・・・」
「そうそう、ピーマンも」
「るせーな!てめぇだってクサヤが食えないって――」
楽しそうに話しながら食べる彼の姿はいつもと変わらない。
それが余計でも美穂を不安にさせていくけれど・・・・・・。
夕食が終わって確かめるのは携帯。
だけど、何の反応もなく美穂はまた携帯を閉じる。
元々、彼からメールが来るなんて事は無かったけど・・・・・・。
「こんなときくらい」
相談してくれてもいいのに。
美穂は小さく息を吐いて、ポケットにねじ込んだ。
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