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「これ、頼まれたケーキ。あと、これは君のぶん」
「……え？俺の？」
机に置かれたのはケーキの箱と、美味しそうなチョコレートケーキ。
「お使いしたのに、ご褒美なしってのも嫌じゃない？」
「あ、でも、お金は…」
「大丈夫。先輩に付けとくから」
藍川さんの彼氏はそう言ってニッコリ笑った。
……なんつー、爽やかさ。
「食べてみて」
「あ、はい…」
俺はそう言われて、チョコレートケーキを口にした。
………な、にこれ。
「うまっ……」
すげー、うまい。
俺、甘いものはそこまで好きってわけじゃなかったけど、このチョコレートケーキは甘さも控えめで……
上品な感じ？
「はは。ありがとう」
藍川さんの彼氏はそんな俺を見て、ニコニコ笑っていた。
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