恋敵の男

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カランカラン 「ふぅ」 店を出ると、そこには綺麗な夕焼けが広がっていた。 失恋して、負けたようなものなのに何故か心は暖かい。 ……すごくワクワクしてる。 「晶さんの力……か」 俺は晶さんの店を振り返り見た。 藍川さんが晶さんのことを好きなのもわかる気がする………でも。 「俺、頑張りますから」 俺だって、藍川さんが好きだ。 だから、悪足掻きだっていい。 今は、楽しみたいんだ。 俺はケーキ片手に、学校まで急いだ。 そんな俺を夕陽がまるで、笑っているように照らしていた。 '
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