-私の秘密-

27/57
前へ
/91ページ
次へ
『祐理ぃ~ちょっと来て!!』 雅斗のひとことで現実に引き戻される。 「はいはーい…って雅斗どこー!?」 無駄にデカい家。 親は今海外旅行中。 チョコレートも一段落したし、エプロンを外しながら雅斗を探す。 『今祐理の部屋~』 「キャー!!だから勝手に入らないでっていってるでしょ!??」 あたしの部屋に入ると絶対ベッドにダイブする雅斗。 ふかふかだからダイブしたくなるって言ってた。 ホコリたつから嫌なのに、 そんな雅斗がかわいくて、怒るに怒れないあたし。 『祐理の卒業アルバムとか見たいな~と思ってさ』 「だからって勝手に…」 『わっほーい』 「だからダイブしないで…って… うぅ…かっかわいぃ…」 弱いんだ。このギャップに。 付き合い始めて1年もたつのに、すごいドキドキする。 でも。 ピンクの天蓋付きベッドにダイブする男の人って… 多分雅斗くらいだよね。 『あ、これ~ 去年の写真じゃん』 雅斗の目線の先には、 昨年のクラスの集合写真。 3学期の終わりにとったから、みんな制服が長袖だ。 『祐理若いね~』 「そっそれどういう意味!?」 『綺麗になったってことだよ~』 「……上手いんだから」 .
/91ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加