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『祐理ぃ~ちょっと来て!!』
雅斗のひとことで現実に引き戻される。
「はいはーい…って雅斗どこー!?」
無駄にデカい家。
親は今海外旅行中。
チョコレートも一段落したし、エプロンを外しながら雅斗を探す。
『今祐理の部屋~』
「キャー!!だから勝手に入らないでっていってるでしょ!??」
あたしの部屋に入ると絶対ベッドにダイブする雅斗。
ふかふかだからダイブしたくなるって言ってた。
ホコリたつから嫌なのに、
そんな雅斗がかわいくて、怒るに怒れないあたし。
『祐理の卒業アルバムとか見たいな~と思ってさ』
「だからって勝手に…」
『わっほーい』
「だからダイブしないで…って…
うぅ…かっかわいぃ…」
弱いんだ。このギャップに。
付き合い始めて1年もたつのに、すごいドキドキする。
でも。
ピンクの天蓋付きベッドにダイブする男の人って…
多分雅斗くらいだよね。
『あ、これ~
去年の写真じゃん』
雅斗の目線の先には、
昨年のクラスの集合写真。
3学期の終わりにとったから、みんな制服が長袖だ。
『祐理若いね~』
「そっそれどういう意味!?」
『綺麗になったってことだよ~』
「……上手いんだから」
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