-私の秘密-

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抱きつくとか 俺の祐理とか いつの間にシスコンになってたんだろう。 『植木~俺植木の部屋行きたい!!』 「っ…!!???きゃっ」 思わず飲んでた紅茶をこぼしてしまった。 なぜそうなる!?? 無理無理!!! 絶対ダメ。 それを聞いてたお母さんが気をつかってくれたのか 『『祐稀くん帰ってきてバタバタしてるから、 2人で遊んできたらどう? できれば、そうしてもらえるとありがたいのだけど~』』 「わかった。 永井行こっか?」 『おぉ。お邪魔しました。 ごちそうさまでした。』 『『いいえー。またいらしてね』』 お母さん。笑顔が怖いよ。 きっとあたしと永井が家をでたら 兄をこってり説教するんだろうな。 お財布と携帯を持って家を出る。 結構寒いな。 手袋持ってくればよかった。 「なんかごめん。タイミング悪くて」 『大丈夫だよ。俺も突然家行っちゃったし。 どこ行こっか?』 「うーん。駅前のカフェ行こうよ」 『了解っ はい。手』 「…?」 黙って手を差し出すと そのまま握ってコートのポケットに突っ込んだ。 『植木手袋してないから寒そうなんだもん』 永井の優しさが 素直に嬉しかった。 .
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