15人が本棚に入れています
本棚に追加
/91ページ
「雅斗ぉ………うぅ…グスっ
…好き…あたしも…」
『祐理…』
永井はあたしのぐちゃぐちゃになった髪を手櫛で整えてくれて
いつかのように泣き止むまで抱きしめていてくれた。
ちゃんと"好き"って伝えてれば
こんなことにはならなかったのかな?
あたしが素直になっていれば永井を傷つけることなかったのかな?
ぐちゃぐちゃで包装や紙袋からもはみ出ているチョコレートを見つけて
永井は"これもらっていい?"と聞いてきた。
"包装が祐理らしいね"
と誉めてくれた。
だけどやっぱりちゃんとしたの渡したくて、
"来年ちゃんとしたの渡すから"
と約束した。
.
最初のコメントを投稿しよう!