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そして今年。
だから雅斗があんなにもチョコを食べたがってるんだ。
あの日の帰り道、
雅斗に全てを聞いた。
先輩は
あたしと雅斗が仲が良いという噂を聞きつけて
雅斗の名前であたしを呼び出したらしい。
自分の名前じゃあたしが無視すると思ったみたいで。
結局先輩があたしにみせたメガネは雅斗のじゃなくて
同じメーカーで似てるデザインのだった。
先輩は雅斗に何もしてなくて、あたしが騙されてただけだったってわけ。
なんか気が抜けちゃった。
でも雅斗が先輩から助けてくれたのは
本当に嬉しかったし雅斗になんの傷もなくて安心した。
あのとき
雅斗がこなかったらって考えると怖くて仕方ない。
この時期になると思い出す、切ない記憶。
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