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一人と二匹が帰宅する。
茉代は自称妹をケロ助と一緒に庭に繋ぎ、家の中に入る。
「ちょっとー。お兄ちゃーん、今の行動に違和感ない?」
自称妹が呼び止めた。
「ない。俺は犬を繋いだだけだ。違和感も何もない」
茉代的には犬の方が扱いやすいし、問題事も起こさないので、犬のままで良いと思う。
「俺の妹は首輪繋がれて散歩したり、犬と会話したりはしないからな」
そう言って、茉代は後悔した。
今のって、妹を認めたことにならないか。
茉代の不安は的中。
妹が尻尾振って喜んでいた。
首輪を外し、茉代に飛び掛かる。
が、その勢いを利用して茉代が自称妹、改め妹を放り投げる。
「うぴゃー!」
妹は見事な放物線を描き、数十メートル先にある池に落ちる。
着水までを見るまでもなく、茉代は家の中へと入っていった。
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