There goes the bell.

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これが君への最後のお手紙になります。文章がぐちゃぐちゃになることを許してください。さよならを言わなければいけません。前からそんな予感はしていました。ただこれほど早くにこんなふうになるとは思っていなかっただけで。言ったら本当になりそうで、それがこわくて。君と一緒になれて、僕は初めて、僕は弱い生き物であるということに気がつきました。ごめんね。ごめんね。君がいないとどうかなってしまいそうです。求めたってどうしようもないものというのは確実にあって、それは分かっているけれど、ただ、それが、『君と共にある未来』であることが、どうしようもなく悲しい。神様はすごくいじわるなんだと思います。そんないじわるな神様にお願いするなら、やっぱり『君がずっと幸せであれるように助けてあげてください』ってことでしょうか。ああ鐘がきこえる。それではさよなら、愛しい君よ。  
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