🌸かごめは俺の嫁！！🌸

『陽なた』奈落×かごめ💓

スパーーーーーン！！！

突然開かれた襖にビクッとなってかごめは身をすくめた。

見れば息子の勇魚（いさな）が不機嫌な顔をしてこちらを見ている。

「い、勇魚…？」

かごめに呼ばれても勇魚は無言を通して

つかつかと歩み寄っては父親である奈落の身体を

思いっきり蹴った。

「あ、ちょっと…

せっかく父さま眠ってるんだから…」

おろおろとするかごめを横目にようやく勇魚は口を開く。

「…誰が、眠ってるって？

おい、親父起きろ！！！

いい加減寝たふりして母さん独り占めするんじゃねぇよ！！」

「…ぇ…」

「ちっ…」

かごめの間の抜けた声に奈落の舌打ちが重なる。

「邪魔をするなと何度言ったらわかるのだ。」

「ふん…」

目を開けても尚かごめの膝元から動かない奈落に、

意識が現実に戻っていくかごめ。

「な、奈落…あなた起きて…」

「残念だったな。

せっかくかごめから口づけをもらえると思ったのだが…」

「ーーーーーーーっ…」

にやりと笑いその様にかごめは頬を染め上げた。

中断された自分の行動に恥ずかしくなって顔を俯かせるが、

そうなるとやっぱり奈落の態勢からはよく見えて…。

倦怠期というものを知らない両親を見て

勇魚はため息をつきつつ踵を返す。