🌸かごめは俺の嫁！！🌸

『陽なた』奈落×かごめ💓

　
元より仲裁する気は無い殺生丸は手土産をかごめに渡して言った。

「ーーー最近街で評判とされてる団子だ。

茶請けにいいだろうと思い持ってきた。」

「あ！ありがとう殺生丸！！

早速お茶にするから待っててね。」

嬉しそうに団子を受け取るかごめを見て

僅かに表情を緩ませてかごめの頭に手を置いた。

「そんなに急がなくていいからゆっくりやれ。」

はにかむかごめに奈落の表情は明らかに悪くなるが

当の本人は気づかず炊事場に歩みを向けた。

「…わしも手伝おう。」

追うように奈落もその場を後にすると

殺生丸は淡い笑みを浮かべた。

「ととしゃま、笑ってるー。」

娘にそのことを指摘されると勇魚の首根っこを捕まえた神楽も

くるりと振り向いて不思議そうに見る。

「…本当だ。

あんたがそういうふうに笑うの久しぶりじゃないかい？」

「いや、何、あのような奈落を見ていると

かつての頃が嘘に思えてな。」

「…確かにね。

あの時はまさかこんな風になるなんて夢にも思っていなかったよ。」

神楽もあの頃を思って苦笑いをすると

勇魚は面白くなさそうな顔になる。

父と母が昔どんな風に関わっていたか周りの大人達が教えてくれたけど

何でそんな過去があって好き合うようになったのか

勇魚には理解できなかった。

誰かを好きになるってそんなものなのだろうか？

理屈に合わないものが繋がるなんて難しい。

ただ自分にもいつかそんな子ができるのか…

心から愛おしいと思える子ができるのか…

（気に食わないけど）いつまでも仲の良い両親を見続けてきて

そんなことを考えるようになったのは内緒だ。

もし神楽にでも知れたら…

「まっ、まだまだ餓鬼のあんたには早いけどな。」

ーーーなんて、今みたいに頭をくしゃくしゃにしながら

馬鹿にされるに決まってるからだ。

「うるさいなー。

だから僕を子ども扱いするなって言ってるだろ、神楽おばさん？」

その言葉にブチきれてまた延々と追いかけっこが始まったのは言うまでもない。