1.ミニマム-

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――ガラッ! 「カイル先生、霧島の熱は引きましたか?」 入ってきたのは川島。 「んー… なんとも。一応、解熱剤は飲ませたけどねぇ… とりあえず、僕が彼に殺されそうなんだけど」 カイルの困惑に川島はシフォンに視線を移した。 「…どうした?」 「室長が彼に薬を飲まされてから、うなされてるんですよ。……本当にアレは解熱剤だったんですか?」 「それは・・「ぅ゙っ!ヒック… シフォンのバカヤローっっ!!!!」 突然、岬の寝言?に遮られたカイル。 そして、必然とシフォンへ視線が集まる… 「僕より君のほうが心当たりあるんじゃないの?」 ふるふるふる…っ 「ちょっと待ってください!!!!室長!?人がこれほど心配してんのに、バカ呼ばわりとはなんですか?え?」 ゔーん… とうなされる岬の襟元をぐ…っと掴み、ゆさゆさと揺さぶるシフォン。どうやら、彼が病人だということをすっかり忘れているようだ。 「いや、待って!;彼、一応病人だから…」 止めに入るカイル、 「大丈夫だって。んなことで死なねぇーし!」 止めようともせず、保健室にある雑誌を読み漁る結城… 「うっはー///萌えッス!!弱ってるところを押し倒すっ……これ、いいっっ!!!!毒舌!?敬語攻めッスか/// さぁ!シフォンっ チャンスだっち!!!室長を押し倒す絶好のチャンスだっち!!!そして、オレっちに萌えの提供をっっ!!!」 カメラを構え、はぁはぁとシフォンたちの動向を見守るノクス… そして、それに呆れた視線を送る川島。 個性の濃いメンバーだった。 .
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