1.ミニマム-

31/34
前へ
/82ページ
次へ
――ガバッ! 「うわぁぁぁぁ!!!!ぼ、僕の‥ 僕の貴重な宝たちがぁぁぁ!!!」 ………泣いた。今度は思いっきり泣きはじめた。 「…た、たからぁぁっ!?」 シフォンはハッと我に返るなり、素っ頓狂な声を上げてしまった。 ― もしかして… 熱上がってる? カイルは首を傾げる 「ぼ… ぅっ‥ ヒック!ぼ… 僕の…グスッ 僕がく、苦労して…ヒック……手に入れた宝が… 不良になったシフォンと…グスッ サンタになった俺様な結城先生と、二足歩行の2mはあるトナカイになったノクスが…っ ヒック、僕の部屋をむちゃくちゃに……ッ あ、集めた宝が…っ グスッ 粉々に…っ」 マジ泣きしてる岬に保健室は静まり返る… 「……霧島は熱が出るとキャラが変わるのか?」 シフォンの服に顔を埋め、静かに泣く岬に結城は引き攣った顔で、指差す先はぷるぷる…震える。 「…熱だけじゃありませんが」 そう答えるのはシフォン。確か、あのストーカーのときも-- .
/82ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1383人が本棚に入れています
本棚に追加