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「先生っ!このままじゃ辻くんが焼け死んじゃいます!!!」
「え? あぁ、それなら心配いりませんよ。あれは人には効かない炎ですし… わかりました。止めますから!泣くのはやめてください」
だんだんと涙目になってくる三笠に、ぎょっ!?と驚いた志紀は面倒くさそうなことになる前にと岬を止める。
「霧島君、もうその辺に…… こらこら」
なかなか止めようとしない岬の腕を掴み、引き離させる…
さすが、悪魔のことだけあってか岬の腕を掴む力が強く、呆気なく引き離された
『ぅ゙… うっ』
「………」
志紀の目が一瞬赤く光った。その刹那、苦しげに呻いていた女の霊は消え、辻は憑きものが消えたように床に崩れた
「うっ… 俺は一体…?」
自力で起き上がった辻はいつもの辻に戻っていて…
「よかったーーっっ!!!いつもの辻だ!!」
この状況の理解に苦しみ、首をひたすら傾げる辻に三笠たちは駆け寄った。
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