5.白雪姫- 配役決めpart②

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『あ゙~~~っだめだめっ だめっっ!!ストーリーが全然進まないよ!』 はぁー しかたないな、もうっ! と言ったナレーターはストーリーを進めることにした。 「鏡よ 鏡… 再び、私が一番になるにはどうすればよい?」 継母役のシフォンが訊く 「……………」 ――‥ が、志紀に賽銭箱を取り上げられた鏡はふて腐れ、 口を開かなかった鏡が数秒経ってやっとこさ口を開いた。 「白雪姫を殺してしまえば良いのです。…さすれば、貴女様はまた一番になれるでしょう」 ここは問題なかった。 ・・・が、 ここからが問題だった。 「鏡よ 鏡、白雪姫を殺すにはどうすれば良い?」 この脚本を書いた演劇部は、ようやく脚本どおりに進みだした展開に、うんうん頷く 「お妃様、簡単なことです。夜更けに皆が寝静まった頃‥ 白雪のベッドにタランチュアを忍び込ませるんです」 いけしゃあしゃあと言う鏡に脚本を書いた演劇部は、 (ん゙!?) 書いた覚えのない台詞に揃って首を捻った。 (は!?) 白雪もとい会長は、タランチュアだ!?劇に、んなもん使うのか!!!? 演劇部を睨んだ。 「「「ひっー…!!」」」 しかも、だ・・・ すぅー… と鏡の前に出された透明なプラスチック箱、 中には毛むくじゃらのタランチュアが入っていた! 「ひっ!」 さすがの継母もといシフォンも、これには小さな悲鳴を上げた。 .
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