5.白雪姫- 配役決めpart②

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「お妃様。それを使えば白雪姫は簡単に眠りにつくでしょう」 ((永遠のなっっ!!)) 鏡の言葉に全員が突っ込んだ。 「鏡は真実しか喋ることができません… 大丈夫。お妃様なら余裕で手で掴めますよ」 「いや!掴めませんよ!!」 耐え切れずシフォンは素で突っ込む。 ――… が、 鏡は無視。 「大丈夫。白雪姫は童話の主人公だから不死身です。なんの問題もありませんよ」 ((いや、問題ありすぎだろ!!)) 「お前は・・・俺を永遠の眠りにつかせる気か!?」 顔を引き攣らせ、青ざめる白雪姫‥ まぁ、無理もない。何せこのままじゃ、タランチュアを劇に…しかもベッドに入れられてしまうのだから。 恐怖以外のなにものでもない。 「さぁ、お妃様!白雪姫のベッドに、そのタランチュアを忍び込ませるんです… 白雪姫はタランチュアに噛まれ、ころりと死…… 眠りにつくでしょう」 いや、今っ 死って!!死ぬって言おうとしなかったか!? 明らか言い直したよな!?オ゙イっ!! もう突っ込みまくりの白雪姫、 『ちょっ!鏡、真面目にやってよ!』 ナレーター、鏡にそう注意するが‥ 「なに言ってるんですか。貴方たちの方こそ、ちゃんと脚本どおりにやって下さいよ」 逆に鏡に注意された。 「「は?」」 「「えっ!?」」 まさかの鏡から受けた注意に口を開ける先輩方、岬のクラスメートは慣れているのか、だんまり‥ 「……きちんと脚本を見て下さいよ」 呆れた声で鏡に促され、渋々脚本に目を移すと‥ 「あ………っれ!?なんで!!!?俺、こんなストーリー入れた覚え ねぇよ!?」 脚本を書いた演劇部の男子が書いた覚えのない台詞に驚く。 「ね?きちんと書いてるでしょう? もう、皆さんもっと真面目にやって下さいよ」 という鏡からの口出し。 .
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