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どうしよう..
なんか、涙でちゃいそう..
「咲ぃ‥?どした?」
「ねぇ、希‥。
私、あの人のこと知ってる。
前に話した、小学校の頃にずっと好きだった人‥、
私が初めて告白した人だよ‥
どうしよう。
ドキドキがとまらないよ。
また、また会えるなんて思ってもなかったのに。
それも、まさか、こんなところで‥。」
「うそぉ!!
いや~、何かあまりにも、咲が夢中で目を離そうとしないから、
もしかして知ってる人なのかな?って思って聞いてみたら、
急に黙りこんで答えてくれないし
なんか泣きそうな顔してるし‥‥
ちょっと様子がおかしいと思ったけど‥
まさか‥前に咲が言ってた初告白の人だったんだ!!
そりゃぁ、びっくりして声も出ないよね。
‥‥で、今もドキドキしてるの?」
私はコクリと頷いた。
「うわ~っ!
何か、鳥肌たった。
うそ~!すごいじゃんっ!
また巡り逢えたなんて!
ドラマみたいじゃない?
‥これは、手を振るしかなくない?」
突然の希の発言に、私はびっくりした。
手を振る?
あの男の子に??
ムリムリ!!
考えるだけで、頭がパンクしそう。
「ムリだよぉ!
だってきっと、あの人、私のこと忘れてると思うし‥
それに‥だから‥
手を振るなんて、出来ないよ‥。」
「わかんないよ?
覚えてるってば!
咲、こんなに可愛いんだし。
私が男だったら、忘れないもん。」
「もうっ!からかわないでよ-。
かわいくなんてないし、
もう5年も前に引っ越したのに、
むりだよぉ。」
「からかってるわけないじゃん。
イケるって!!
ってか、もう少しで演奏終わっちゃうよ!
私も一緒に振ってあげるから!!」
「えぇ~?どうしよう!」
迷っている私に容赦なく過ぎていく時間 ...
‥笹山中学校の演奏が終わった‥
.
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