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彼は驚いた顔をして 手の動きを止め、立ち止まった 私の体は一気に熱くなる 視線は合わさったまま‥ たったの3列分の客席を挟んだ距離。 時間が、止まった気がした‥‥ すると、彼の後ろにいる人が、 背中を押して彼を舞台袖へと入らせようとしていた。 彼は、私に浅く顔だけでおじぎをして、 舞台袖に入るまで視線を動かさなかった。 私も、目が離せなかった。 .
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