鴨田くんと宮田さん

もう離さない

あたし一人で何怒ってるんだろ。だけどその理由は言いにくいし、恐る恐る鴨田くんの手を握る。大きな手が握り返してくれた。……どうしよう。大好きすぎる。

「もうお昼終わっちゃいますね」

「サボりたい」

「駄目ですよ」

「分かってる。…ただ宮田さんと居たいだけだ」

わー。もう、好き。
大好きだ。
離れるなんて絶対に嫌。あたしの方こそ鴨田くんと居たいんだよ。青空の下、鴨田くんと過ごすこの時間はやっぱりどんな時間よりも大切だ。

「大好きです」

バカップルと呼ばれてもいい。だって好きなんだもん。