第一章 私のお兄ちゃん

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「ハアハアハア…」 私は今、横断歩道の信号が赤のため、いったん走ることをやめました。 ここまでくれば大丈夫かな…? 私が少し安心して気を抜いていると、後ろから誰かに肩をつかまれました。 いきなりの事で、少し驚きはしましたが、だいたい誰なのかは予想できます。 ゆっくりと肩の上に乗っている手をたどっていくと、予想通り私のお兄ちゃんでした。 「ばぁーか!俺の足に勝てると思ってんのかよ…いくらお前が走ったところで…っておい!」 私はお兄ちゃんの話を聞かず、信号が青になった瞬間走り出しました。 足ではかなわないとわかっていても、いつも私は走ってしまうのでした…
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