序章

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「何?」 「間違えたからやる。」 大翔から受け取ると甘ったるい匂いがする。 「何これ?」 「ココア。甘いの好きだろ?」 それを口に運ぶ。ストローをくわえただけで甘い匂いがする。 「甘!美味い!甘いもの最高だろ!」 「子供かよ」 「いいだろうが!で、相手誰?」 俺はストローをくわえ問いかける。 「暁くん、結構食いつくじゃん!」 「いや別に食いついてるわけじゃ……」 「今回なんと俺らの担任で古典の教師!」 1人で軽く拍手をする大翔を見つめたまま、頭の中でその人物を思い浮かべる。 「え?藤堂みなこ先生?」 髪が長くて、まあ可愛いよりは綺麗って言う方がしっくりくる24のまだまだ新米の担任兼古典教師。 「そ。」 にやにやと笑う大翔を見ながらココアを飲む。 はあ。こいつバカだろ。 「あのなぁ、仮にも教師で先生には彼氏いんだろ!」 「だからおもしれーじゃん!」 面白い?…てん言われてみれば……確かに面白い。 けどまて、やっぱり面白いがちょっとめんどくさい。
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