森の奥

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振り返ると騎士がひざまづいていました 「大変失礼な事をいたしました 私はアルフレッド・S・ミハエルと言うものです 女性に剣を向けるなど騎士として恥ずべきことです どうか私をお許しください」 初めてのことにローズはどうすれば良いかわからず戸惑いました 「おっ、おやめくださいっ どうぞ、顔をお挙げになって」 その言葉を聞いた騎士はゆっくりと顔をあげます 騎士の端整な顔がローズをまっすぐ見つめてきました ローズは自分の頬がぽっと熱を帯びるのを感じました 「さ、さぁ お立ちになって いつまでもそうされていては困ります」 騎士は一瞬意外そうな表情をしてから、優しく笑って立ち上がりました 騎士の身長はローズよりも頭ひとつ分高く、全身を黒を貴重とした装備で固めています 対して、ローズは黄金の長い髪に薄紅色のドレスが良く似合っています 見つめあ二人は、うまるで暖かな日溜まりと旅人を癒す木陰のようです
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