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「美しい…」
しばらくの沈黙の後、騎士が口を開きました
「あなたは美しい…
よければ名前をお聞かせ願えないだろうか」
騎士の申し出にローズは笑顔で答えました
「私はローズよ、騎士さん
ずいぶんお世辞がお上手ね」
すると騎士は、ローズの手をそっととって言いました
「ローズ…あなたにぴったりの名だ
私は、偽りは言わない
あなたほどの美人は町中探しても見つからないだろう」
思いもよらない言葉にローズは言葉を失いました
「私のことは、アルフレッドと呼んでいただきたい
無礼をお許しくださったお礼に家までお送りしますよ」
騎士がひらっときびすを返して歩き出しました
ローズは赤くなった顔を見られたくなかったので、その後ろをおとなしくついていくしかありませんでした
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