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それは、貝殻のストラップがついた鍵だった。
「僕の部屋の。」
「…なんで、私、まだ会ったばかりなのに…」
そう言うとシンは何も言わず微笑んだ。
それから、私はシンの家の居候になった。
私が邪魔だったのだろう。
親が私を探すことはなかった。
お陰で私は家出を続けられた。
シンはいつも優しくて、私の話しをよく聞いてくれた。
私の新しい世界は、シンと私と、2人だけの世界だった。
でも、それでよかった。
そのうち、一年が過ぎた。
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