19人が本棚に入れています
本棚に追加
そんな閉塞的な世界で、気がつくと私はシンを大好きになっていた。
シンは私の友人で、家族で、恋人だった。
シンを必要とする気持ちが強くなるほど、シンを失うのが怖くなる。
シンが私の元からいなくなったことなんてなかったけど、シンの不思議な雰囲気は私を不安にさせた。
「シンが大好きだよ。」
だから私はシンにたくさん好きだと行った。
「行かないで」と言う変わりに。
私がそれを言うと、シンはいつも私の頭を撫でて困ったように笑った。
シンはきっと、私を愛してくれていた。
でもそれは、私がシンを愛していたから。
私がシンの1番って訳じゃなくて。
最初のコメントを投稿しよう!