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「田中さんこれ…
クマじゃないですよ…」
こんなに綺麗に脳味噌だけを取り除くことが出来るのは人間くらいだ…
グツグツグツ
食卓にはいるとさらに音が近くなっていた。
どうやら隣の部屋かららしい…
隣の部屋は
おそらく部屋の配置からして台所であろう
台所があるであろう部屋とこの食卓の間は引き戸によって区切られていた。
「田中さんあっちに誰か居ますね…」
反応がない…
「田中さん!?」
僕はパッと振り向いた。
するとそこには
青ざめた顔をした田中さんがいた。
「どうかしました?」
「ススムくん君は慣れてるかもしれんけど…
いきなり
あれはちょっとなぁ…」
と田中さんは机の上にあるビンを指差した。
「ああ、すいません…
つい畑の肉片見ても平気そうだったんで…」
「いや人間の脳味噌はダメだよ…
あの形を見るだけでゾッとする」
「まあとにかく
恐らく隣の部屋にこれの犯人が居るので…
僕が襲われた時は頼みますね…」
「頼りないなぁ
ススムくん…」
僕は引き戸に手をかけた。
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