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トネさん………
初めて僕がこの地域の交番に配属された時
一番初めに僕の所に訪ねて来たのはトネさんであった。
「あぁ~いたたた…」
そう腰を押さえながらまどろっこしくトネさんは真っ昼間の交番に入り込んできた。
「だ、大丈夫ですか?」
「ちょっと荷物が腰に来てねぇ」
そう言いながらトネさんは交番の外に置いてある大きな野菜の入ったカゴを指差した。
「今日は
早く帰らないといけないんだけどねぇ
こんなに荷物があるから無理だねぇ」
トネさんは僕に何かを求めるような目で見つめてきた。
「家まで運びましょうか?」
「本当かい?
悪いねぇ~」
仕方なく僕は
トネさんの家まで大きなカゴを運ぶことにした。
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