痛み

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昼休みもそうだ こちらをニタニタと気持ち悪い笑顔で見る。 なんだか、私の噂話しをしているみたいだ。 気にしちゃいけない。 だけど、気になるんだ。 『なんの話をしてるの?』 と、笑顔で話しかける。 すると、奴らは顔をしかめて、 『お前には関係ない』 『はなしかけんな』 『不細工はあっちいけ』 『きたねぇ』 『てか鼻高すぎ』 『ピエロ』 『ピエロはピエロらしく、私たちを笑わせなさいよ』 『あはは、萌里まじ傑作!!』 『てか、ピエロのクセに肌黒すぎだろ』 『じゃあ私たちがピエロらしくしてあげる』 『いいねぇ』 『賛成!!』 『萌里最高!!』 この中のいじめのリーダー萌里は、なにやら自分のカバンをガサガサし始めた。 すると、萌里が出したのは 化粧道具 身の危険を感じ、逃げようとすると捕まえられた。 『ピエロさん化粧の時間よー』 『やべぇまじ最高だ』 『暴れんなよ』 色々な声が聞こえるが、クラス全員が私を囲んでいる。 その中には 私を 汚らしいものをみるような目で見る人 哀れな目で見てる人 取り押さえる人 化粧しようとする人 面白がって見る人 誰一人、私を助けようとしない。 そんなの当たり前だ。 とばっちりくらうもの。 すると、萌里が中心の女の子グループは、私を化粧をし始めた。 私は当然抵抗したが、やはりダメだった。 顔がくすぐったい。 力ずくで押さえられていて、全身が痛い。 泣くものか。 泣いたらあいつらは喜ぶんだ。 そんなことするもんか。 『出来上がり!!』 萌里は満足そうに私を見る。 悔しくて危うく、泣きそうになったけど堪えた。 『みんなーピエロさんが化粧し終わりましたよ~!!』 他の人は、私を押さえるのをやめた。 みんなはどっと笑う。 『まんまピエロやないか!!』 『ぶはっブサイク過ぎ!』 『なにこれうける』 もういい!! 私は教室を飛び出した。 後ろからは奴らの笑い声。 悔しい。 悔しい。 嫌だ。 私は急いでトイレに向かった。 向かってる途中にも、私の顔をみて笑う人たちがいた。 トイレに着き、鏡を見た。 ……ひどい。 ピエロどころじゃない。 怪人だ。 悔しくて私は泣き崩れた。
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