mission3:作戦

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  知樹が来たのは電話してから一時間後だった。   僕は知樹にメールを見せた。   「携帯の端末から住所とかわかったりすんの?」   「わからない。でも住所を知られたら大変なことになるのは確実。」   「やばいなあ…」   「とにかく、この前言ったように謝ってみな?」   「わかった!」   僕はメールを打ち始めた。   「相手は必ず疑って、身分証明書を見せろって言ってくる。」   「それって住所も見られるんじゃない?」   「もちろん相手に見せるのは偽造したもの。簡単に個人情報をバラすほど馬鹿じゃない。」     さすが天才…   心の中でそう思った。   そうしているうちにメールが完成した。   「できた。これでどう?」   【先日登録しましたが、未成年なのに18歳未満利用禁止というのを見忘れていて、登録してしまいました。 だから退会をお願いします。】   「いいかな。」   「よし!送信っと。」   メールを送信した。   さっきのメールで、すっかり忘れていたが、もう一通メールが届いていたことを思い出した。   「真希だ。」   【昨日サワちゃんに話した友達に、サワちゃんのこと言ったら、会ってみたいって言ってたよo(^▽^)o 会ってみる?】   あの曲を歌ってる子か… 会ってみたいかも。   「真剣な顔してどうした?」   僕は知樹に一部始終を話した。     「それってチャンスじゃねえ?」   「え!?僕はただ、その子の曲が好きなだけで…その子が好きかはまだわからないわけで…」   「バカ。そういう意味じゃない。この問題を終わらせる良い作戦思い付いた。」   知樹は笑みを浮かべた。  
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