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「いいか?その子が歌っている曲が原因で、お前は架空請求が来たんだぞ。」
「でも、彼女は関係ないと…」
「大あり!」
知樹は強く言った。
「架空請求のサイトと、曲をダウンロードしたサイトが繋がってるってことは、何らかの関係があるってことだろ?」
「そうか…」
僕は納得した。
「彼女に聞けば、何かわかるかもしれない。」
それを聞くと、すぐ真希に僕も会ってみたいとメールを返した。
「そうだ!知樹。ちょっと見てもらいたいものがあるんだ。」
パソコンの電源を付けた。
「これ。この前、ボーリングに行った日に調べたんだ。」
「城崎グループ?これが何?」
「架空請求のサイトの運営元がこの会社らしいんだ。」
城崎グループとは、IT企業から海外貿易まで幅広い視野を有する会社らしい。
社長は城崎優花。いかにも社長って感じの人だった。
「なんでそんな金持ちが架空請求までして、金が必要なんだ?」
「僕もそれが疑問だったんだ。」
疑問がいくつか残ったが、メールも返ってこないので、その日は考えるのをやめた。
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